ヒュムネクロニクル第8回目!「EXEC_PAJA/.#Misya extracting.」「星詠~ホシヨミ」について!
こんにちは、土屋です。
祝!アルトネリコⅡ発売!
そして、ヒュムノスに関する開発秘話やエピソードなどを皆さんにお届けするコーナー、ヒュムネクロニクル。今回、第8回目です。そして、今回で最終回となります。長い間、お付き合いいただきましてありがとうございました!
最後を飾るヒュムノスは「パージャ(ミシャ版)」と「星詠~ホシヨミ」についてです。歌い手さんには、志方あきこさんにインタビューをさせていただきました。
【今週のテーマ1:『EXEC_PAJA/.#Misya extracting.』】
ゲームのシーンと詩曲を合わせたとき、一番成功したのではないかと思っているのがこのミシャ版PAJAでした。初めてのテストプレイの時に、まだイベント演出が完全ではない状態でも「これはこの戦闘とよく合っているなぁ」と思ったものです。そしてこの曲は制作時にも面白いエピソードがあります。
ウチのイベント演出担当がこの曲と、この曲がかかるボス戦をかなり気に入ってしまい、演出同期に相当な力を入れていました。イントロ部分からメイン部分に移るところで戦闘シーンに突入するというこだわりは、彼が一番持っていました。更にはその後私の所に来て「PAJAを他のボス戦闘でも使っていいですか?」という自発的な提案が!
ゲームをプレイされた方はお分かりかと思いますが、PAJAが使われるボス戦は2箇所有ります。実際脚本で決められていたのは最初の方だけで、後ろの方は本当はPAJA演出は無かったのです。それをスタッフから自発的に(思い仕事を背負い込んでまで(笑))言わせるほどに、この曲は盛り上がったという事です。
【今週のテーマ2:『星詠~ホシヨミ』】
星詠は、CD専用のボーナストラックでした。月奏とは対になるように設定された曲で、いくつかの縛りが有る以外は基本的に志方さんにお任せしていた曲です。実は月奏もそうだったのですが、この曲にはいくつかのギミックを仕込んで欲しいとお願いしていました。
1つめは「詩を讃える詩」にして欲しい、という事でした。月奏、星詠ともに、アルトネⅠで一番私が力を入れた部分「詩」に対して、お礼を伝えたいと思い、讃える詩を作りたいと思ったのです。よく文庫本などで「○○氏に捧ぐ」などと書いてありますが、あれと同じです。活字本ですから活字で礼をする、ならば音楽なら音楽で礼をするというのは洒落ていて良いかな、と思ったのがきっかけでした。実際、アルトネリコという作品は音楽によって大きく支えられています。そして音楽によって皆さんに大きな感動を与えているのも確かです。そんな音楽だからこそ、歌でお礼を伝えたかったのです。
2つめは、ご自身のキャラが歌っている形で、という事でした。星詠ならミシャが歌っているように、という事です。これに関しては、皆さんが一番感じていらっしゃることだと思いますが、見事にミシャ(イメージ的にはちびミシャ?)が歌っている形として表現されています。
そして3つめ。気づいた方もいらっしゃると思いますが、今回月奏と星詠両方に、オープニング曲である「謳う丘」から、どこでもいいから1フレーズ持ってきて入れて欲しい、という希望を出しました。そうすることで、もう一つの詩をテーマにした楽曲である「謳う丘」との関連が出来、より奥深いものになると思ったからです。星詠では、間奏の所に「謳う丘」の1フレーズが入っています。「奏で鳴り吹く凱亜…」の部分ですね。気づきましたか?
このように様々なギミックを盛り込んだ星詠でしたが、それを分からせないくらい自然でカワイイ曲に仕上がりました。このアルバムを締める曲として、とてもピッタリな曲になったのではないかと思います。
というわけで、アルトネリコⅠのヒュムノス曲、CD収録曲をざーっと追ってみたこの「ヒュムネクロニクル」のコーナー。今回で全ての楽曲を終え、最終回となりました。アルトネリコⅡ発売までの期間、前作を思い起こしⅡへの期待に向けて楽しんでもらえるのではないかと考えておりましたが、如何でしたでしょうか?再来週からこのコーナーは、アルトネリコⅡの開発秘話を語る『テレモのある広場』としてリニューアルいたします!どうぞお楽しみに!