ヒュムネクロニクル第4回目!「そよかぜのうた」「ヨークオブラブ」について!
こんにちは、土屋です。
ヒュムノスに関する開発秘話やエピソードなどを皆さんにお届けするコーナー、ヒュムネクロニクル。今回は第4回目です。
【今週のテーマ1:『そよかぜのうた』】
最初に込めた想いは、この世界に古くから伝わる、この世界の文化としての音楽を創りたい、というものでした。
ヒュムノスはレーヴァテイルの「心」が奏でる曲ですから、この世界に息づく土着の曲とは少し違います。アルトネリコは「詩」に力を入れているソフトですから、当然この世界に古くから伝わる曲というのも、是非入れたかったのです。
そういう観点から見ると、ヒュムノスは「ヒロインの心を表現するもの」として存在しているのに対し、そよかぜのうたは「アルトネリコの世界を表現するもの」として存在していることがお分かり頂けるかと思います。そういったコンセプトの違いもあり、古くから人間が歌っているという設定もありますから、企画当初からこの曲は「一人で生で歌える曲」というものを目指して創ろうと決めていました。
また、楽器構成も、その世界のその場にあるもので構成したいという事を考えていましたので、リュートという楽器を使ってみました。リュートは今ではあまりお目にかかることはありませんが、ファンタジーの世界では度々名前を聞く、結構有名な楽器です。このリュートの独特な音色が更に牧歌的な印象を強め、アルトネリコの(特にホルスの翼の)雄大な自然をイメージできる曲となりました。
レーヴァテイルの曲であるヒュムノスに対し、人間の曲であるそよかぜのうたは、こういう所にこだわりを持って区別化して制作していました。ヒュムノスとは全く違う、だけどヒュムノスと同じ、心から癒されるような曲が出来たのではないかと思っています。
【今週のテーマ2:『ヨークオブラブ』】
そよかぜのうたが、世界をモチーフにした楽曲として制作したものであれば、ヨークオブラブは「アルトネリコ」という作品のテーマである「絆」というものをモチーフに制作しています。
アルトネリコのテーマ「絆」、特にパートナーとしての絆(男女間の絆)をこの曲の中には凝縮しています。この詩の中で特に込めた想いといえば、単なるラブソングにはしない、という事でした。絆がテーマなのだから、お互いを本当に想うこととはどんなことなのか、想っているからこそ出来ることはどんなことなのか、という事を取り入れた曲にしたいと考えていました。ある意味、アルトネリコという作品全体のテーマ曲とも言える曲だと思います。
石橋さんに歌ってもらったこの2曲はヒュムノスではなく「挿入歌」という形で考えています。アルトネリコの世界を更に深く感じることが出来るような手伝いが出来る、世界をもっと身近に感じてもらうことが出来るような曲として、ヒュムノスとは違う形で絶対に入れたいと想っていた楽曲でした。
この2曲を歌ってくれた石橋さんと、このタイミングで出逢えたことは、本当に幸運だったと想っています。この世界にプレイヤーを引き込むのには十分すぎるほどの魅力的な歌を歌ってもらえたのですから。