E.P.C.S.R.

◇第10回目!◇

土屋です。いよいよほたる横丁町内会報も、あと残すところ2回となってしまいました!今回はゲームシステム、ゲーム企画のお話をしましょう。
アルトネリコの世界設定を産み出したのは2000年のことです。その頃もやはりRPGの世界として設定して、実は本当にコンシューマー用RPGとして創っていたのですが、様々な事情により世に出ることは有りませんでした。そして2004年から始まった今回の企画。世界観やコンセプトは殆ど同じですが、システムは完全に一新して再出発しました。それは、この4年間で得た経験からの変更でした。今回はこの辺を掘り下げてお話ししていきます。

2000年の時も、今回も、その「核」にあるものは「魔法」です。私は学生の頃からファンタジーの魔法が大好きで、テーブルトークRPGなどもやっておりましたが、だいたい魔法使いをやっていたものです。しかしRPGにおいて魔法はいつも脇役。洋ゲーは更に酷く、魔法使いは常に激しい枷と弱い身体に悩まされていました。魔法はこんなにも格好良くて爽快で、変化に富んで楽しいモノなのに、どうしていつも脇役!?という頭から、「いつか自分がRPG作れるようになったら、絶対魔法メインのRPGを作るぞ」と決意していたモノでした。

そんなわけで、その1回目のチャンスが2000年に有ったわけです。その時は今のアルトネリコと違い、魔法の「ベル」を「調合」で作り出すシステムのRPGでした。ベルはオルゴール盤の掛け合わせで産み出すのですが、計算で処理する仕様でしたので、それこそ無限のバリエーションが有り、大変難しいシステムだったのです。更には「売りは魔法」という直球勝負の企画でしたので、当時広報だった増田(今はイリスシリーズディレクター)に随分突っ込まれました。「魔法じゃありきたり過ぎて売りにならない」って。今思えば確かに納得なのですが、当時は随分と悩みました。
2004年に再びチャンスが来たとき、システムは再構築すると決めてかかりました。テーマは「魔法を使うことの楽しさ、爽快感」で変わりありません。しかし、その肉付けを全く違うモノにしました。レーヴァテイルという歌姫の設定を創り、更に世界観を深めたのも2004年です。そして、レーヴァテイルしか使えないという希少性を持たせる変わりに、これでもか!というくらいの爽快感を味わえるシステムになるよう構想しました。
「魔法」が売りなのだから、その魔法が戦闘の1システムとして埋もれるようではアウトです。「戦闘の中に魔法がある」のではなく「魔法が戦闘をリードする」システムがあって、初めて「魔法」を売りに出来るのですから。画面レイアウトもヒロインと魔法が目立つような構成にし、特徴的な絵になるように設計しました。こうして出来たのが今回の詩魔法による戦闘システムです。

魔法があまりに好きすぎて出来てしまった今回の戦闘システム。RPGの魔法は添え物、という観念に真っ向勝負しています。故に魔法好きな方や、剣が主体の戦闘にウンザリしている方には、是非プレイしてみて欲しいと思っています。

2000年版アルトネリコの開発画面。上下二枚構成で、上が左にスキルリスト「あべふち・かむい・りむせ、やつざきこうりん、らいだーきっく」と射程、右に六角形のスキルステートがある、魔法のベルを作っている場面。下がプレイヤーキャラと思われるダークバルキリーのステータス画面

超レア画像公開!

2000年に企画していた「アルトネリコ」の画面レイアウトコンテだ!今のアルトネリコとは全然違いますね…。